🍎子どもの湿疹(乳児湿疹)
繰り返す湿疹に困っていませんか?
湿疹とは皮膚の表面に赤みやブツブツ、ザラザラなどの炎症が起きる皮膚疾患の総称で、ときに痒みを伴います。子どもの皮膚は大人に比べてとても薄く、バリア機能も未熟なため湿疹などの皮膚トラブルをおこしやすい状態です。小児科でみられる皮膚症状は様々ですが、よくみられるものとして乳児湿疹や皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎などがあげられます。いずれの皮膚疾患も治療の基本は、清潔を保つこと、十分に保湿すること、症状にあったお薬を使うことです。湿疹は短期間での治療は難しく、何度も繰り返してしまうことも多いため、比較的長期間のケアが必要となります。
乳児湿疹って何?
乳児湿疹とは、新生児期から生後1歳くらいまでの赤ちゃんの皮膚にできる様々な湿疹の総称です。まだアトピー性皮膚炎と診断できない状態の湿疹や脂漏性湿疹、皮脂欠乏性湿疹、あせもなども含まれます。
新生児ニキビ・脂漏性湿疹
新生児期から生後3か月頃までによくみられる湿疹です。お母さんのおなかの中にいたときに胎盤を通して移行した性ホルモンの影響で、皮脂の分泌が過多となり、毛穴が詰まり炎症をおこしてしまいます。また、皮脂を好む皮膚の常在菌であるマラセチア菌というカビが異常に増殖することで炎症が悪化するともいわれています。
頭皮やおでこなど皮脂の分泌が多い部分にできやすく、赤いニキビのようなポツポツ(新生児ニキビ)や、白~黄色のかさぶた・フケ(脂漏性湿疹)となって現れます。
<対処法>
1 皮膚を清潔にしましょう☆彡
過剰に分泌された皮脂やフケを取り除き、皮膚を清潔にすることが大切です。よく泡立てた石けんで患部をやさしく洗い、ぬるま湯でしっかり流します。皮脂が固まってかさぶたのようになっているところは、ベビーオイルやオリーブ油などをしみこませたコットンなどでパックし、ふやかしてからやさしく取り除く方法もあります。1度洗っただけでは取り切れないことが多いので、毎日少しずつきれいにしてあげましょう。
2 適切なお薬を塗りましょう☆彡
入浴後など皮膚を清潔にしてから、保湿剤をつかって皮膚を乾燥から守りましょう。医師からステロイド外用薬などが処方された場合は、保湿剤の前に患部に直接塗るのが効果的です。
皮脂欠乏性湿疹
生後半年頃を過ぎると、お母さんからもらったホルモンの影響が薄れてきて、急激に皮脂の分泌量が減ってきます。そのため、皮膚が乾燥してバリア機能が低下してしまいます。すると、わずかな刺激にも影響を受け、炎症を起こし、それがカサカサのかゆい湿疹として現れます。
皮膚をかき壊すことで湿疹はさらに悪化していきます。また、かき壊して荒れた皮膚から侵入した物質により、アレルギーを引き起こしてしまうこともあるため、子どもの皮脂欠乏症は積極的に治療してあげる必要があるといえます。乾燥から肌を守り、健康な皮膚を維持してあげましょう。
<対処法>
保湿剤を使って皮膚をしっかり保湿します。医療機関で処方されるヒルドイド(後発品:ヘパリン類似物質)は保湿力が高く効果が優れています。使用量が少ないと本来の効果が発揮できないので、塗った後に少しべたつくくらいたっぷり塗りましょう。(前回ブログ:「子どものスキンケア ~健康な肌を守るために~」参照)
また、空気が乾燥していると、皮膚も乾燥しやすくなってしまいます。加湿器などを使って適度な湿度を保ちましょう。空気が乾燥しやすい冬はもちろん、クーラーを使用する夏も注意が必要です。
アトピー性皮膚炎
かゆみのある湿疹がよくなったり悪くなったりを慢性的に繰り返します。乳児期では顔や首まわりに、幼児~学童期では、首まわりやひじ・ひざなどの関節部分などに症状が現れやすいです。かゆみのある赤いカサカサ・ジュクジュクした湿疹が左右対称に現れるのも特徴です。
症状が長引くと、皮膚が硬く分厚くなってしまいます。成長するにつれて改善することも多いですが、大人になるまで再発を繰り返してしまうこともあります。
<対処法>
皮膚への刺激を取り除き、清潔を保つこと、保湿剤を使って乾燥を防ぐこと、ステロイドなどの外用薬を適切に使い炎症を抑えることが大切です。
汗などの物理的刺激は皮膚の状態を悪化させます。汗の拭き取りや着替えなどをこまめに行い皮膚の清潔を保ちましょう。お風呂ではたっぷりの泡で優しく洗い、ぬるま湯でしっかり流したあと、タオルで押さえるように水分を拭き取ります。その後、できるだけ早く全身を保湿しましょう。アトピー性皮膚炎では、徹底した保湿が症状の改善につながります。
ステロイドなどの外用薬を併用するときは、患部にお薬が直接作用するように保湿剤より先に塗りましょう。すりこまず、患部に乗せるようにして優しく塗り広げます。症状が改善してきてもすぐにやめてしまわず、皮膚がつるつるになるまで塗り続け、少しずつ塗る頻度を減らしていくのがよいとされています。(プロアクティブ療法)
湿疹があるときの受診は小児科?皮膚科?
お子さまにお肌のトラブルがあるときは小児科と皮膚科、どちらを受診しても良いですが、小児科であれば全身の症状と合わせて皮膚の状態を診察することができるというメリットがあります。お熱や鼻水、アレルギーなど他にも気になる症状があるときや、全身状態と合わせて総合的に診てほしいときなどは、まずは小児科を受診してみましょう。当院でもお子さまの様々な皮膚トラブルに対して診察を行っています。ご家庭でできるスキンケアの方法やお薬の使い方など、それぞれの症状に合わせてアドバイスさせていただきます。どうぞお気軽にご相談ください☆